| 1.歴史 |
| |
1974年10月:徳島大学医学部脳神経外科学教室開設(松本圭蔵教授)
1981年10月:第20回日本定位脳手術研究会開催
1989年2月:第2回日本老年脳神経外科研究会開催
1990年11月:第6回日本脳神経血管内手術研究会開催
1994年10月:第53回日本脳神経外科学会総会開催
1995年:第14回日本脳神経超音波研究会学術集会開催
1995年:The 6th International Congress of the International Society
for Brain Electromagnetic Topography(ISBET)開催
1996年3月:松本教授退官
1997年2月:熊本大学より永廣信治教授が就任
1999年10月:第2回脳神経減圧術研究会開催
2002年4月:日本脳電磁図トポグラフィー研究会開催
2004年4月:独立法人化
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部、神経情報医学部門
情報統合医学講座、脳神経外科学分野に名称変更
2004年5月:第24回日本脳神経外科コングレス総会開催
2006年11月:第22回日本脳神経血管内治療学会開催
2009年3月:第38回日本脳卒中の外科学会開催 |
| |
教室基本理念 |
| |
知力、体力、精神力と3拍子そろった、医師の"心技体"の充実をモットーに、日夜頑張っています。永廣教授就任時に掲げた目標は以下の4つです。
_徳島大学脳神経外科を訪れた患者さんに世界的に最高レベルの医療を提供する
_しっかりとした臨床の実力と人間的暖かみを持った脳神経外科医の育成
_ 国際的評価に耐えうる研究業績
_アジアへの貢献 |
| |
| 2.教室構成(2009年6月現在) |
| |
教室員は22名です。
永廣信治教授、影治照喜准教授、後藤 恵講師、西京子講師、里見淳一郎講師、平澤元浩助教、溝渕佳史助教、八木謙次助教、多田恵曜助教および7名の医員、合計16名で臨床にあたっています。教室総務は里見、病棟医長は平澤、外来医長は溝渕が担当しています。それぞれの専門分野は
永廣―脳卒中、脳腫瘍、頭蓋底手術、顔面けいれん、三叉神経痛など
影治―脳腫瘍一般、放射線治療(中性子捕捉療法)
西―脳卒中(特に頸動脈血栓内膜剥離術、バイパス手術など)
里見―脳卒中(脳血管内治療、脳血管障害手術、tPA療法など)
平澤―脊椎脊髄疾患(特に頸椎症や腰椎ヘルニアの手術など)、末梢神経疾患
溝渕―脳腫瘍、脳血管障害
八木―脳卒中、脳神経外科全般
多田―脳神経外科全般 |
| |
| 3.臨 床 |
| |
年間手術件数は
1997年 220例、1998年 222例、1999年 190例、2000年 195例、2001年 292例、2002年 260例、2003年 315例、2004年 369例、2005年 405例、2006年 404例、2007年403例、2008年355例でした。
2008年の内訳は脳腫瘍65例、脳動脈瘤クリッピング術26例、頸動脈内膜剥離術6例、バイパス術24例、血腫除去術13例、頭部外傷15例、神経血管減圧術8例、定位脳手術22例、脊椎脊髄手術37例、血管内手術80例(動脈瘤塞栓術27例、頸動脈ステント術11例、血栓溶解術/頭蓋内血管拡張術21例、脳動静脈奇形塞栓術2例、硬膜動静脈瘻8例など)
平成11年11月から当院の集学治療病棟の拡充に伴い、急性期脳卒中を集学的に迅速に診断と治療を行う脳卒中ケアユニット(Stroke
Care Unit: SCU)を国立大学としては全国に先駆けて開設し、平成18年11月には正式な脳卒中センターとして稼働開始しています。これは脳神経外科、神経内科、放射線科、集学治療部、循環器科、リハビリテーション部門が中心となって、恊働での治療を行うもので、月20−25人の脳卒中患者さんが緊急入院しています。放射線科医師や技師さんたちの熱意により、夜中でもCT検査やMRI検査を撮影することができ、正確な診断が24時間いつでも可能となっています。ちなみにMRIは3.0テスラという、日本でもまだ数少ない最高機種が導入されています。CTスキャンは16列マルチデイテクター搭載型が3台稼働しています。血管撮影装置もPhilips社製の3D撮像可能な最新マシーンに加え、2005年3月からは新しくSiemens社製の血管撮影装置を2台稼働させていますので、合計3台が使用できます。このように、日本はもとより世界でもトップクラスの画像診断が可能となっています。
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血や、脳梗塞に対しても、通常の内科的治療はもちろん、最新機械を駆使しながら、切らずになおす血管内治療を提供できる環境にあります。また頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術も精力的に行っており、良い治療成績をあげています。また2005年10月からは、脳梗塞を発症して早い時間であれば、血栓を溶かす薬(tPA)を点滴から流す治療ができるようになり、従来の血管内治療に加え、急性期からより積極的な治療を取り入れています。
脳腫瘍に関しても、県内外からの紹介患者さんを広く受けいれており、神経膠腫、下垂体腺腫、髄膜種、神経鞘腫、転移性脳腫瘍などの治療を行っています。腫瘍に対する放射線治療は通常の方法以外にも、X
knifeという集中的にその部位だけに放射線をあてる方法や、中性子捕捉療法という特殊な方法でも行っています。また胚細胞種や悪性リンパ腫などに対する化学療法も積極的に行っております。手術器具も充実しており、最新型の顕微鏡、ナビゲーションシステム、高性能ドリル、超音波スカルペル、CUSA、レクセル定位脳手術装置などがそろっています。
顔面けいれん、三叉神経痛は数多く手術経験があり、永廣教授の個人的な手術件数は日本でもトップクラスです。高い成功率をおさめ、患者さんの福音となっています。
脊椎脊髄疾患に対しても、最近では手術が必要な患者さんを県内から広く受け入れ、年間約40件程度手術を行っています。頸椎疾患だけでなく、腰痛の患者さんや手根管症候群、脊髄腫瘍、脊髄血管障害の患者さんの診療もしています。
また当院救急部(集学治療部)にも脳神経外科医師を常時派遣し、急性期脳卒中以外の脳神経疾患救急患者に24時間対応しています。
|
| |
| 4.臨床研究および基礎研究 |
| |
臨床研究に関しては先に述べたスタッフが中心となって行っています。国内はもちろん海外での学会発表や有名雑誌での論文発表などを精力的にこなしています。特にここ数年は英文雑誌に数多く掲載され、その成果は当教室の廊下の壁に燦然と輝いています。
基礎研究については現在7名の大学院生が各自テーマを持って行っています。研究テーマは脳動脈瘤の成因、発育機序、動脈瘤モデル作成、動脈硬化と酸化LDLの関連、悪性脳腫瘍の発生と遺伝子治療などです。またカナダトロント大学脳神経外科ならびに神経放射線科、免疫学教室、カナダモントリオールのマッギール大学、ドイツブレーメン大学生化学、ドイツベルリン自由大学神経病理学、米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳血管研究センター、米国ニューヨークノースショア大学病院などに数多くの同門が海外留学を経験しています。その成果は有名雑誌に発表されています。ちなみに留学経験者は計25名です。
|
| |
| 5.卒後研修システム(卒後3−6年目) |
| |
卒業後、2年間のスーパーローテーションを終えた後、大学付属病院で基礎研修を受け、その後6年目までは3−4カ所の関連病院で臨床経験を積んでいただきます。様々な環境で、様々な指導医と仕事をすることで、幅広い知識と経験を得ることができると考えています。2000年から研修医評価システムを始めましたが、これは脳外科医として習得すべき知識や人間性を自己評価するとともに、研修病院の指導医からも評価を受けるものです。また、その研修医の卒後年数に応じた目標を設定しており、これに対する到達度も評価しています。これにより、客観的かつ効率的な研修システムの確立を目指しています。今後、個人の希望を重視し、国内の機関病院での研修も考えています。
卒後7年目に脳外科専門医試験受験資格ができます。試験全体の合格率は約60%という難関ですが、当教室員の合格率は95%以上と全国トップクラスです。大学院進学あるいは海外留学、国内留学は全員にチャンスが与えられており、各人の希望に応じて行っています。 |
| |
| 6.大学院の進学状況 |
| |
現在、脳神経外科専門医を取得してから、大学院に進学するようにしていますが、その逆の順序も可能です。各人の希望にできるだけ柔軟に対応しています。1997年2名、98年2名、99年2名、2000年1名、2001年2名、02年1名、03年1名、04年4名、05年2名、06年1名、07年2名、08年2名、09年2名が大学院に進学しました。共同研究先として熊本大学腫瘍医学講座、徳島大学第一病理学教室、ゲノムセンター、歯学部口腔病理学教室、分子酵素研究センター(遺伝制御学部門、分子遺伝学部門)、情報伝達薬理学教室など、研究内容によって様々なところに出向し成果をあげています。 |
| |
| 7.連携病院 |
| |
現在、連携病院として公的病院19施設、私立病院18施設に教室員を派遣しています。徳島県内では県立中央病院、田岡病院、きたじま田岡病院、水の都病院、佐藤病院、徳島市民病院、県立三好病院、徳島赤十字病院、健康保険鳴門病院、麻植協同病院、阿南共栄病院、県立海部病院など、県外では香川小児病院、国立善通寺病院、高松市民病院、国立高知病院、高知赤十字病院、JA高知病院、四万十市民病院(四万十市)、石川病院(四国中央市)、川崎医科大学病院(倉敷市)、国立循環器病センター(吹田市)、福岡輝栄会病院(福岡市)、小文字病院(北九州市)、大分中村病院(大分市)、済生会熊本病院(熊本市)、秋田脳血管研究センター(秋田市)、釧路孝仁会記念病院(釧路市)などがあります。その他非常勤医師派遣病院として、沖の洲病院、寺沢病院、美摩病院、伊月病院、佐藤病院、稲次整形外科病院、ホウエツ病院、兼松病院、県立白鳥病院、四国中央病院、翠鳳第一病院があります。 |
| |
| 8.女性医師の結婚、産休について |
| |
開局以来、3名の女性医師が入局し、活躍しています。結婚後の人事異動も、できるだけ希望に添えるようにしています。出産に伴う産休についても、その期間、安心して休暇がとれるように配慮しています。 |
| |
|
| |
|