徳島大学病院 脳神経外科 TOKUSHIMA UNIVERSITY HOSPITAL

高磁場MRIによる脳卒中診断

当院では2004年4月より、急性期の脳卒中症例に対して第1選択の診断機器として 高磁場MRIである3T(テスラ)MRIを使用しています。徳島県では大學に1台しかありませんが、 全国では約100台の3T−MRIが使用されています。3T−MRIの長所は従来の1.5T−MRIと比較して 信号強度が 2倍になり、より強い磁場で検査できることから、短時間でかつ明瞭な画像が 得られることです。また神経線維の走行を描いたり、脳の活動状況を画像化することも 短時間でできます。最近の方法でT2*(ティーツースター)強調画像ではCTでは見つからない 小さな出血の検出もでき、且つ造影剤を使わなくても脳血流の評価ができるようになりました。 しかし欠点としては1.5T−MRIよりすこし音が大きいかもしれません。 実際のMRIの像を下記に示します。

MRIの画像

発症後1時間の脳梗塞での高磁場MRI(3T−MRI)

  1. 拡散強調画像(矢印が梗塞になっている部位)
  2. コンピューターで脳梗塞部位をより鮮明化した図
  3. 頭蓋内の脳血管を示すMRIで矢印の部位(右中大脳動脈)の閉塞を認める
  4. 脳血流を表すMRIで、丸で囲まれている部位が血流の低下を認める
  5. and f:T2*強調MRI
  1. 矢印は動脈が血栓(血の固まり)で閉塞しているのが見える。 また丸で囲まれている部位の静脈が強調して太く見え、この領域の血流が悪いことを示している
MRIの画像

T2*(ティーツースター)強調画像で脳内に点状に小さな出血があるのがわかる。 この小さな出血はCTではわからない出血である。 脳出血や脳梗塞で来院した人の50%前後に見られる。 健康な人では36%にしか見られない。

(文責:宇野昌明)